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インフルエンザウイルスの構造インフルエンザウイルスにはABC3型があり、このうちA型とB型がヒトのインフルエンザの原因になる。C型は小児期に感染して呼吸器感染症の原因になりC型インフルエンザと呼ばれるが、毎年世界的な大流行を起こす、一般的な生活の中で呼ばれるものとは、症状や原因ウイルスの性状の点でも差異が大きい。

 

A型とB型のウイルス粒子表面にあるヘマグルチニン(赤血球凝集素、HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白は変異が大きく、インフルエンザの種類が多い要因となっている。

 

A型インフルエンザウイルスにはHANAの変異が特に多く、これまでHA16種類、NA9種類の大きな変異が見つかっており、その組み合わせの数の亜型が存在しうる。これらの亜型の違いはH1N1 - H16N9 といった略称で表現されている。ただし、このうちヒトのインフルエンザの原因になることが明らかになっているのは、2005年現在でH1N1H1N2H2N2H3N24種類である。この他に、H5N1H9N1などいくつかの種類がヒトに感染した例が報告されているが、これらの型ではヒトからヒトへの伝染性が低かったため、大流行には至っていない。ただし、いずれ新型インフルエンザが定期的に大流行を起こすことは予言されつづけている。ヒトに感染しない亜型のウイルスは、鳥類や他の哺乳動物を宿主にしていると考えられている。特に水鳥ではHANAの組み合わせがすべて見つかっており、自然宿主として重要な地位を占めていると考えられている。また同じH1N1であっても、さらに細かな変異によって抗原性や宿主が異なり、年によって流行するウイルスの型は異なる。

 

B型は遺伝子がかなり安定しており、免疫が長期間続く。また、C型は遺伝子がほとんど変化しないので免疫が一生続く。これに対して、A型は時々遺伝子が大きく変わるので、時折パンデミックを起こす。

(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

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