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校正の過程

以下に、出版において行われる一般的な校正の過程を述べる。

 

初校 - 版下を作成する印刷の場合には版下のコピー、DTPの場合にはプリンター出力、活版の場合には活字を組み上げて刷った試し刷り(ゲラ刷り)を原稿とつきあわせる。また、つきあわせの後で素読み(ゲラのほうだけを読んで不具合を感じないかチェックする)を行う。レイアウト、デザインのチェックもここで行う。

再校 - 初校の修正を行ったゲラ(再校紙)と初校とをつきあわせて、初校の修正が確実に行われているかをチェックする。

三校 - 三校紙を再校紙とつきあわせる。回数はこれ以上に及ぶこともあり、四校、五校…と続く。この過程は特に慎重を要する場合に行われる。

著者校 - 一通り校正し終わった後の刷り原稿を、著者自身が確認する過程。著者が意図した表現が意に沿わぬ修正をされていた場合、表現を復元することもある。バルザックはしばしばこの段階で多大な変更を行い、十校以上にも及ぶことがあったため、植字工・校正者泣かせであった。編集の日程や校正の進行により、1回から数回行われる。

青焼き、清刷、色校 - フィルム製版をする場合に、製版したあとの状態をチェックする。黒1色刷りの場合には、フィルムの青写真(青焼き)を取って、これを再校紙や三校紙とつきあわせ、また網掛けなどの製版指示が指示通りに行われているかどうかを確認する。そのほかの場合には、清刷と呼ばれる、フィルムから直接印刷する方法による試し刷りを行い、ここで色合いを含めてチェックする。

校了 - 校了とは、校正完了の意味である。校正の責任者が、最終チェックを行って、そこに誤りがないことを確認した、という意味である。なお、「責了」とは責任校了の意味で、校正責任者が誤りを発見したが、指示した修正が修正者の責任によって修正されるのを条件に、「校了」とする、という意味である。

印刷現場における修正 - 緊急の場合に、印刷現場で修正を行うことがある。これは文字などを削ることしかできないので体裁が悪くなりがちだが、それでも印刷されるよりいい、という場合にこの処置がとられる。新聞記事で稀に何字分か空白部分があるのは、これであろう。

(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

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